農園と森林塾で、理念を体験する
KOAに入社したのは1999年のクリスマス。キャリア採用組でした。当時はまったく転職を考えていなかったのですが、環境に関する新しいビジネスを始めるという話があり、KOAへ先に転職していた元上司からのお誘いもあって入社を決めました。
当時から薪ストーブに興味があり、森林塾をやっているということをホームページで見たのも、KOAに関心を持った一因でした。
入社当時の環境事業開発センターでは、KOAがやっていたりんごや梨の果樹園の管理もしており、摘果や収穫など、忙しい時にはよく農園に手伝いに行きました。最初のころは、「俺こんなことやるために転職したのか?」と思ったこともありましたが、農家の大変さ、厳しさ、収穫の喜びなど、これまでにない体験をすることができました。
興味のあった森林塾も、事務局として手伝いながら、チェーンソーの扱いや手入れの仕方、伐倒のやり方を教わり、島崎先生、保科先生の森への想いなどに触れることができました。この時期にKOAの理念を身をもって体験できたのは、貴重な経験でした。
バチルス菌で、生ごみを循環に戻す
その後、環境事業開発センターでは、バチルス菌、納豆菌の一種を使った事業を模索していました。最初に担当したのは、生ごみ処理機の研究と開発、事業化でした。
長野県伊那市で生ごみ処理機の入札があり、我々もチャレンジしました。開発と同時に伊那市教育委員会と話をし、入札の手続き、パンフレットや各書類の作成、設置工事など、とにかく全部を自分たちでやらなければいけないことばかりで大変でした。
大手企業も乱立するなか、採用が決まったときの喜びは相当なものでした。当時、メンテナンス含めて提案したため喜ばれたのですが、あまりにも手間がかかり、事業として拡大できませんでした。それでも伊那市の生ごみ処理機は、市の要望もあり10年ほど事業を継続しました。
企画から開発、設置工事、その後のメンテナンスサービスまで、全部自分たちでやらなくてはならず、苦労も多かったですが、貴重な経験をすることができました。
イワナが棲める水を目指して
しばらくして、水処理の研究も担当するようになりました。社員レストラン「S・A・Wウイング」の浄化槽を管理する自動制御装置を開発し、処理水は、生物指標のなかで最高の水が必要とされるイワナを飼育できるレベルになりました。
実験装置は、それぞれのメンバーが得意分野を活かして作っていました。配管のやり方やコツ、当時のノウハウは、趣味にも活かされています。
その他にも、バチルス菌を使ったR&Dはいろいろ行いました。10年間の活動をもってバチルスグループは発展的解散になりましたが、バチルス菌の研究開発は新事業開発センターの技術として蓄積されており、SDGsが叫ばれる中、今後、必要となる技術になるのではないかと期待しています。