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抵抗器の基礎の基礎6

チップ抵抗器の温度上昇を抑えたいのですがどうしたら良いですか?

抵抗器は電気エネルギーを熱エネルギーに変換する素子です. 電力を消費させれば必ず発熱し,消費電力に比例して温度が上昇します. 抵抗器の温度上昇を抑えるためには,発生した熱をよりよく放熱させる必要があります. チップ抵抗器の場合,発熱した熱の多くはチップ抵抗器の電極から回路基板の銅箔パターンへ伝達されて放熱します.
従って,図18のように抵抗器が実装されているランドパターンを大きくしたり,接続されているパターンの幅を広くすると放熱性がよくなり,温度上昇を抑えることができます.
また,銅箔パターンの箔厚を厚くしたり,回路基板の裏面にベタパターンを形成したり,多層基板であれば内層にベタパターンを形成するなど,回路基板の熱伝導をよりよくすることによって抵抗器の温度上昇を抑えることができます.
最近では構造を工夫することによって放熱性をよくし,より高電力で使用できる高電力チップ抵抗器があります. 図19に高電力チップ抵抗器の例を示します.この長辺電極チップ抵抗器は長方形の長い辺に電極を形成することにより,発熱部から電極までの距離を短くでき,大きな電極によって多くの熱を回路基板へ伝達することが可能になり,通常のチップ抵抗器に比べて抵抗器自身の放熱性がよくなっています. そのため,通常の同サイズのチップ抵抗器よりも定格電力を大幅にアップして使用することができます.

銅箔パターンによるチップ抵抗器の放熱性の違い

図18 銅箔パターンによるチップ抵抗器の放熱性の違い


長辺電極チップ抵抗器

図19 長辺電極チップ抵抗器 WK73R, WK73SWU73

硫化とはどんな現象ですか?

メタルグレーズ皮膜を抵抗体とした角形チップ抵抗器に発生する現象です. 硫黄を含む雰囲気中で抵抗器を使用した場合に,保護膜と電極の間から硫黄が入り込み,内部電極材質の銀と反応を起こします. この反応を硫化といい,生成した硫化銀は導電性がないので抵抗器は断線してしまいます.
硫黄は温泉や火山の近くで硫化ガスとして含まれるほか,重油などの燃焼によっても発生します. また,ゴム製品は弾性や強度を確保する目的で硫黄を加えてあるものがあります(これを加硫といいます).
そのため,このような雰囲気や製品の近くで角形チップ抵抗器を使用する場合には,抵抗器を樹脂封止するなどの対策を施す必要があります. また,近年は内部電極材質に銀ではなく,硫化しない金属を用いた耐硫化タイプや,内部電極部分へ硫黄が入り込みにくい構造にした耐硫化タイプの角形チップ抵抗器が製品化されています.


耐硫化タイプの抵抗器ラインアップはこちら↓

厚膜チップ抵抗器 RK73B-RT(汎用)/RK73H-RT(精密級)/RK73Z-RT(ジャンパー)
耐サージ抵抗器 SG73-RT

リニア正温度係数抵抗器とはどんな抵抗器ですか?

精度の良い抵抗器は周囲温度が変化しても抵抗値の変化が小さい,すなわち抵抗温度係数(T.C.R.)が小さいですが,リニア正温度係数抵抗器は周囲温度に対して抵抗値がほぼ比例して変化する抵抗器です.
同じような特性の素子にサーミスタがありますが,サーミスタは周囲温度の変化に対して,ある温度で急激な抵抗値変化となったり,指数関数的な抵抗値変化となります.
リニア正温度係数抵抗器は広い温度範囲においてほぼ直線的に抵抗値が変化するのが特徴です. 図20にリニア正温度係数抵抗器の抵抗温度特性例を示します. 抵抗温度係数は数百×10-6/K~5,000×10-6/K程度があり,用途に応じて抵抗温度係数と抵抗値を選定して使用します.

リニア正温度係数抵抗器の抵抗温度特性の例

図20 リニア正温度係数抵抗器の抵抗温度特性の例

厚膜タイプ チップ形 LA73
薄膜タイプ チップ形 LT73
  チップ形 LP73
MELF形 MLT
リード付 LT
リード付 LP

リニア正温度係数抵抗器はどのような用途で使用しますか?

リニア正温度係数抵抗器は温度によって抵抗値が変化するので,温度の検出に使用したり,回路が温度ドリフトしてしまう場合の温度補償などに使用します.
温度検出用途では大きな抵抗温度係数のものが使用され,温度補償用途では温度ドリフトの程度と使用する回路により抵抗温度係数の値を選んで使用します.

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