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抵抗器の基礎の基礎5

高精度な抵抗器とはどんな抵抗器ですか?

高精度な抵抗器とは,一般的に抵抗値許容差とT.C.R.(抵抗温度係数)がよい抵抗器をいいます. 表5に抵抗器の種類別の抵抗値許容差とT.C.R.の一般的な値を示します. 抵抗値許容差は抵抗値を調整する加工により決まりますが,T.C.R.は抵抗体の種類によって決まります. 金属皮膜や金属箔を抵抗体とした抵抗器は,T.C.R.が非常に小さく高精度な抵抗器といえます.
また,抵抗器は電力を印加して使用すると時間と共に抵抗値が変化します. これを抵抗値の経時変化といい,この経時変化量も抵抗体の種類によって異なります. 一般的には金属箔や金属皮膜,金属線の抵抗体は抵抗値の経時変化量が小さくなっています。 電気回路で要求される精度に対して,どの抵抗器を使用すればよいかが決まってきます.

表5 抵抗器の種類による抵抗値許容差とT.C.R.(共に代表値)
タイプ 種類 抵抗体 抵抗値許容差(%) T.C.R.(×10-6/K)
面実装タイプ 箔チップ抵抗器 金属箔 ±0.01~±0.5 ±0.2~±10
薄膜チップ抵抗器 金属皮膜 ±0.05~±1 ±5~±100
厚膜チップ抵抗器 メタルグレーズ ±0.5~±20 ±50~±800
リードタイプ 箔抵抗器 金属箔 ±0.001~±1 ±0.2~±15
金属皮膜抵抗器 金属皮膜 ±0.01~±5 ±2.5~±300
巻線抵抗器 金属線 ±0.25~±10 ±20~±500
酸化金属抵抗器 酸化金属 ±1~±5 ±200~±300
炭素皮膜抵抗器 炭素(カーボン) ±2~±5 (0 ~ -350)~(0 ~ -1300)

高精度抵抗器が使用される用途を教えてください.

代表的な回路で必要な高精度抵抗器には,基準電圧を作成したり,電圧を分圧する分圧抵抗器や,電圧をオペアンプなどで増幅するときに増幅率を決定する抵抗器があります. 図16に回路例を示します.いずれも使用する抵抗器の比が決められた値になることが重要であり,抵抗値許容差が小さければ小さいほど抵抗値の比のバラツキを小さくできます.
また,回路の周辺温度が変化すると抵抗値はT.C.R.によって変わってしまうので,T.C.R.の小さな抵抗器を使用すると温度ドリフトの小さな回路を設計することができます.

図16 高精度抵抗器が使用される回路例  高精度抵抗器RN73はこちら

(a) 分圧回路の例
「電源電圧のフィードバック回路」

(b) 増幅回路の例
「オペアンプの反転増幅回路」

電源電圧のフィードバック回路 オペアンプの反転増幅回路

相対精度を保証した高精度複合抵抗器はどんなメリットがありますか?

高精度抵抗器にはペアや複数の抵抗をもつ高精度複合抵抗器があり,各抵抗の抵抗値許容差とT.C.R.の絶対精度およびそれぞれの相対精度を保証しています. 抵抗値許容差の相対値を保証しているということは,分圧回路の分圧比を決める抵抗や増幅回路の増幅率を決める抵抗に使用した場合に,各抵抗値の比をより精度よく決めることができ,またバラツキを小さくすることが可能になります.
また,T.C.R.の相対値を保証しているということは,周辺温度の変化に対して同じ割合で抵抗値が変化するので,各抵抗値の比の変化を小さくでき,回路の温度ドリフトを小さく抑えた設計をすることができます.
回路の精度を必要とする計測器や産業機器など,周辺温度の変化が大きい環境で使用する機器では,高精度複合抵抗器を使用すると精度のよい回路設計が可能になります.

図17 いろいろな高精度複合抵抗器. 高精度ネットワーク抵抗器CNNはこちら

(a)リードタイプ(MRP) (b)チップタイプ(CNN) (c)モールドタイプ(KPC)

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