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抵抗器の基礎の基礎3

ゼロ・オーム抵抗器とはどんな抵抗器ですか?

ゼロ・オーム抵抗器はジャンパー抵抗器ともいわれ,回路基板のパターンをクロスさせるジャンパーとして使用したり,回路的に抵抗が必要ないときに抵抗値“ゼロ”として実装したり,GNDなどのパターンとパターンを接続するのに使用します. ゼロ・オーム抵抗器はゼロ・オームと呼ばれるように抵抗値表示も“ゼロ”となっていますが,実際は“ゼロ”ではなく数十mΩの小さな抵抗値を持っています. したがって、この抵抗器には定格電流として最大に流せる電流値が決められています.
定格電流は抵抗器のサイズによって決まりますが,最大でも数A程度ですから,大電流が流れる回路で使用するときには注意が必要です. また,回路基板のGNDパターンを接続する時には,ゼロ・オーム抵抗器で接続する場合と回路基板のパターンで接続する場合では,わずかな抵抗値の違いによりGNDパターンを流れる電流経路が異なるため,不要輻射に影響する場合がありますので注意が必要です.

ヒューズ抵抗器とはどんな抵抗器ですか?

溶断特性の例
図6 溶断特性の例

普段は抵抗器として機能していますが,回路に異常な負荷がかかった時には,抵抗体が溶断して回路の他の部品を保護するというヒューズの機能を併せ持った抵抗器です.
これは電力負荷により抵抗体が焼損して断線する現象を逆に利用したものです.抵抗体が焼損するため,塗装材料には難燃性を持たせてあります.
ある程度の抵抗値が必要で,かつ回路に異常が発生したときに発煙・発火することなく溶断して欲しい箇所に使用します.ヒューズ抵抗器は電力溶断タイプが一般的ですが,電流溶断タイプもあります.
電流ヒューズより反応が遅いため,素早く溶断する必要があるときには使用できません.また、通常の抵抗器に比べ溶断しやすい構造になっているために耐パルス特性が劣ります.パルスが印加されるような回路で使用する場合には,パルスによって溶断しないかを確認をする必要があります。

抵抗器の周波数特性を教えてください.

周波数に対して抵抗値が変化しない抵抗器が理想的な抵抗器ですが,実際は周波数の高い領域において抵抗値が変化します. 図7に厚膜タイプ角形チップ抵抗器1608mmサイズの周波数特性を示します.抵抗のインピーダンス変化は抵抗値によって違っているのが分かります.
抵抗値が小さい場合には,周波数が高い領域でインピーダンスが高くなり,抵抗値が大きい場合には,周波数が高い領域でインピーダンスは小さくなります

厚膜タイプ角形チップ抵抗器(1608mm)の周波数特性

図7 厚膜タイプ角形チップ抵抗器(1608mm)の周波数特性

なぜこのような特性になるのか抵抗器の等価回路から考えてみます. 抵抗器の簡単な等価回路のモデルは,図8のように抵抗に直列にコイルが接続され,それに対してコンデンサが並列に接続されている回路で表わすことができます. 実際はもっと複雑なのですが,ここではもっとも単純な等価回路で表しています.
Rは抵抗体の抵抗値,Lは抵抗器の形状で決まるインダクタンス値,Cは主に電極間の静電容量などの構造によって決まるキャパシタンス値です. 抵抗値が小さい場合にはコイルのインダクタンス値が支配的になり,抵抗値が大きい場合にはコンデンサのキャパシタンス値が支配的になるため,このような周波数特性になります.
また,このインダクタンスLやキャパシタンスCの値は抵抗器の構造によって決まる値であり,抵抗器のサイズが小さくなるに伴って,この値も小さくなります.
したがって,同じタイプの抵抗器では,サイズが小さいほど高い周波数領域でもインピーダンスの変化が小さくなります.
図9に角形チップ抵抗器のサイズ別によるインピーダンスの変化の違いを示します.サイズが小さくなると高い周波数でのインピーダンスの変化も小さくなることがわかります.高周波回路では可能な限り小さなサイズの抵抗器を使用するか,高周波特性が良好な高周波用の抵抗器を使用するのがよいでしょう.

図8 抵抗器の等価回路
抵抗器の等価回路

図9 厚膜タイプ角形チップ抵抗器のサイズ別の周波数特性
厚膜タイプ角形チップ抵抗器のサイズ別の周波数特性

パルスに強い抵抗器を教えてください.

瞬間的に大きな電流が流れる回路での電流制限用抵抗器や静電気(ESD)が印加されやすい回路に使用される抵抗器には,パルスに強い抵抗器が要求されます. パルスに強い抵抗器とは,瞬間的に大きな電力を印加しても抵抗体が損傷しにくい抵抗器です.そのためには,抵抗体の単位体積あたりに印加される電力を小さくすればよいので,抵抗体の体積が大きいことや部分的に電力が集中しないことが要求されます. 同じ種類の抵抗器では抵抗体の体積が大きいほどパルスに強くなるため,サイズが大きい方がパルスに強いといえます. リード付きタイプの抵抗器であれば,碍子の表面に抵抗体皮膜を形成した皮膜タイプの金属皮膜抵抗器や炭素皮膜抵抗器よりも,金属の抵抗線を碍子に巻き付けた巻線抵抗器の方がパルスに強くなります. また,セラミックスの抵抗体を用いたソリッドタイプのセラミックス抵抗器は,非常にパルスに強い抵抗器です.面実装タイプの抵抗器では,一般的には金属皮膜チップ抵抗器よりも抵抗体皮膜が厚い厚膜チップ抵抗器(メタルグレーズ皮膜)の方がパルスに強くなります. 厚膜チップ抵抗器には構造を工夫することによりパルスに強くした耐パルス厚膜チップ抵抗器もあります. また,電流検出用の金属板チップ抵抗器は,抵抗体が金属板でできているため,パルスに非常に強い抵抗器です.

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