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抵抗器の性質

抵抗器の周波数特性

抵抗器の周波数性と言うと違和感を感じる方が多いと思いますが、抵抗器にも僅かですが寄生インダクタンス(等価回路では抵抗に直列に接続された事になる)や寄生容量(主として電極間容量で等価回路では抵抗に並列に接続された事になる)が存在します。そのため、周波数が高くなるとそれらの寄生成分が影響し、抵抗器は純粋な抵抗ではなくリアクタンス成分を持つようになります。つまり抵抗器はインピーダンスが周波数により変化する素子ですので、高い周波数領域で使用する際には注意が必要です。下図に厚膜タイプ角形チップ抵抗器1608サイズ(1.6mm×0.8mm)の周波数特性を示します。抵抗のインピーダンス変化は抵抗値によって違っているのが分かります。抵抗値が小さい場合には,周波数が高い領域で寄生インダクタンスが支配的となりインピーダンスが高くなる傾向があります。また、抵抗値が大きい場合には、周波数が高い領域で寄生容量が支配的となりインピーダンスは小さくなる傾向があります。抵抗値が極端に小さい場合、具体的にはmΩ以下では1MHz以下でも表皮効果により寄生インダクタンスの減少と抵抗体の抵抗値自体が上昇する現象が見られるようになります。

抵抗器の等価回路厚膜チップ抵抗器の周波数特性例グラフ

抵抗器の温度上昇と発熱

抵抗器は電気エネルギーを熱エネルギーに変換する素子とも言えます。電力を消費させれば必ず発熱し、消費電力に応じて温度が上昇します。抵抗器の温度上昇を抑えるためには、発生した熱を効率よく放熱させる必要があります。チップ抵抗器の場合、発生した熱のほとんどはチップ抵抗器の電極から回路基板の銅箔パターンへ伝導し、最終的には大気や筐体に放熱されます。従って、下図のように抵抗器が実装されているランドパターンを大きくしたり、接続されている銅箔パターンの幅を広くしたりすることにより放熱性がよくなり、温度上昇を抑えることができます。

銅箔パターンと放熱性の画像

また、銅箔パターンの箔厚を厚くしたり、回路基板の裏面にベタパターンを形成したり、多層基板であれば内層にベタパターンを形成するなど、回路基板の熱伝導をより良くすることによって抵抗器の温度上昇を抑えることができます。構造を工夫することによって放熱性を良くし、より高電力で使用できる製品としては長辺電極チップ抵抗器WK73があります。 下図に長辺電極チップ抵抗器の例を示します。この長辺電極チップ抵抗器は長方形の長い辺に電極を形成することにより、発熱部から電極までの距離を短くできるとともに、大きな電極によって多くの熱を回路基板へ伝達することが可能になり、通常のチップ抵抗器に比べて抵抗器自身の放熱性がよくなっています。 そのため、通常の同サイズのチップ抵抗器よりも定格電力が大幅に向上します。

長辺電極チップ抵抗器 WK73の画像

抵抗器の電蝕とは

かつて学生時代に理科の実験で、水の電気分解を行ったことのある人もいるのではないでしょうか。 電解質を入れた水に白金電極を入れ、電気を流すと陽極から酸素が、陰極から水素が発生するというものです。 これと似た現象が抵抗器内部でも起こります。 抵抗器の塗装の内側に、湿気を含んだ空気や水分が浸入した状態で抵抗器を使い続けると、陽極側では酸素が発生する代わりに抵抗体がイオンとなって溶け出していきます。 そして最後には抵抗体がなくなり、断線してしまいます。 この様子は、電気によって抵抗体が蝕まれていくように見えるため電蝕といい、電蝕によって引き起こされる断線を電蝕断線といいます。 電蝕断線は抵抗値が高いほど発生しやすくなります。これは抵抗値が高い抵抗体は、皮膜が薄く細いパターンで形成されているため、短い時間で抵抗体が溶けてしまうからです。 電蝕はおもに炭素皮膜、金属皮膜で発生します。電蝕を防ぐには、はんだ付けした後の抵抗器をよく洗浄して電解質成分を除き、抵抗器を防湿封止するなどの方法を取ります。 また、他の特性に問題がなければ、メタルグレーズ皮膜などのイオン化しにくい抵抗体の抵抗器に置き換えることも対策になります。

電蝕のイメージ図
電触のイメージ図

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